
物置を設置する際、意外と悩むのが「基礎作り」。業者に頼むと費用がかさむし、自分でできるのか不安に感じていませんか?
でも実は、砕石とコンクリートブロックを使えば、初心者でもしっかりした物置の基礎をDIYで作ることができます。
今回は、実際に私が行った方法をもとに、必要な道具・材料・手順を写真付きでわかりやすく解説します。
初めての方でも安心して取り組めるよう、注意点やコツもあわせて紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
土間コンクリートやアスファルトへの直置きはNG

土間コンクリートやアスファルトは一見フラットに見えるため、「直置きでも大丈夫かな」と考える方もいるかもしれませんが、実際には物置を地面に直接置く方法はおすすめできません。
そもそも、プロによって施工された土間コンクリートやアスファルトには、雨水が流れるようにわずかな勾配がつけられています。そのため、たとえ見た目が平らでも、水平を確保するための調整作業は必要になります。
また、直置きにすると物置の底面が湿気にさらされやすく、通気性も悪いため錆びやすくなってしまいます。こうした理由から、ブロックを使って物置を浮かせて設置する方法が、一般的かつ推奨されているやり方です。
砕石+ブロック基礎DIYのメリットとは?

- コストを大幅に抑えられる
- 1人でも作業可能
- 砕石を使うことで凍害を防ぐ
- 通気性を確保してサビを予防する
砕石とコンクリートブロックを使った基礎作りには上記のようなメリットがあり、業者に頼むと何万円もの余計なお金がかかってしまいますよね。
しかし、ブロックを使ったやり方であれば素人でもでき、丁寧にやればプロの方と変わらない仕上げにすることもできます。
また、砕石を入れないで土の上にブロックを置いて施工する方法もありますが、この方法だと雨などの影響で地盤が歪みやすく、物置が傾いてしまう場合があります。
寒冷地では凍害の影響もあるため、より物置が傾いてしまうリスクが高くなってしまいます。
凍害とは、地中に含まれた水分が凍ることで体積が膨らみ(膨張し)、その圧力によって構造物が持ち上がったり、ひび割れたりしてしまう現象のこと。
しかし、砕石を入れてあげることで排水性が良くなり、物置が傾いてしまうのを予防することができるのです。
必要な材料と道具を揃えよう
物置の基礎を砕石とブロックで作るためには、作業前に必要な材料と道具をしっかり揃えておくことが大切です。途中で買い足しに行く手間を省くためにも、事前にチェックリストを用意しておきましょう。
防草シートに関しては任意ですが、敷いたほうが後々雑草の管理が楽になるのでおすすめです。
その他の外構DIYに便利な道具について興味ある方は下記記事を参考にしてみてください。
砕石+ブロック基礎の作り方【手順】
- 設置場所を決める
- 穴を掘って転圧
- 砕石をいれて転圧
- ブロックを設置
- 物置の組み立て
- アンカーで固定
- 完成
①設置場所を決める

まずは、物置のサイズより一回り大きいスペースを確保できる場所を選びましょう。
設置後のメンテナンスや通気性を考えると、少し余裕を持った範囲があると安心です。
また、地面の傾斜や水はけの状態も確認し、できるだけ平坦で水がたまりにくい場所を選ぶと作業も楽になります。
②穴を掘って転圧

地盤を安定させ、凍害を防止するために路盤入れ替え(土を掘って砕石入れる)を行います。
地面(土)も結構固いため、先が尖った剣先スコップがあると1番掘りやすいですよ。

地域の凍結深度に合わせた深さまで掘るのが理想ですが、DIYではかなりの労力となりますので、可能な範囲(10〜30cmくらい)で良いかと思います。
※”凍結深度”とは冬の寒さによって地面が凍る深さのことをいいます。
穴が掘れたらタンパーなどで転圧を行い、締め固めておきます。
③砕石をいれて転圧

穴を掘ったら、石のサイズが0〜40mmくらいの砕石を入れ、レーキなどで平らに均していきます。
※よく庭に撒かれている同サイズの砕石や丸い形の砂利などではしっかり踏み固まらないので、ダスト(石粉)が混ざった砕石を使いましょう。
ある程度均し終えたら再びタンパーで転圧していき、なるべく水平になるように調整しておきます。

DIYを始めた最初の頃は、転圧時に足やコンクリートブロックなどで代用して作業していましたが、やはりタンパー使ってみると負担軽減と作業の効率化の恩恵は大きかったですよ!
④ブロックを設置

ブロックの配置方法は上記画像の限りではありませんが、端と中央部分にブロックを置いて安定させてあげる必要があります。
しっかり物置のサイズ確認し、ブロックの位置を正確に決めて固定していきます。
ブロックの通りと高さを揃える

モルタルの配合例 → 砂6:セメント2:水1
ブロックの高さ調整には、バサモルやモルタルを使うと作業がしやすくなります。ただし、砕石でしっかりと地盤を固めていれば、必ずしもモルタルを使う必要はありません。
水平がきちんと取れていれば、モルタルなしでも安定した基礎を作ることが可能です。
具体的な作業方法の例としては、水平器を使いながら基準となるブロックを水平に置き、そのブロックと同じ高さ・通り(並び)に水糸を張ります。
あとは、水糸に合わせてブロックを配置していけばOKです。


水平を出すには水盛りという方法を使えば、簡単に同じ高さがわかりますよ!
ペットボトルとホースで簡単に自作できます。
⑤物置の組み立て

ブロックの配置ができたら、物置を組み立ていきます。
組み立てが面倒な方は、購入したお店によっては組み立てだけお願いすることもできるかもしれないので、相談してみると良いかもしれません。

防草シートを敷く場合は、物置を組み立てる前の方が敷きやすいです。
私の場合は後から人工芝を敷く予定だったので、先に物置を組み立ています。
ちなみにおすすめの防草シートは”ザバーン 240G”という種類で、しぶとい雑草にも効果があり、イタドリやスギナなどのしぶとい雑草も防いでくれています。
また、耐用年数も長く、砂利下など紫外線が当たらない場所であれば半永久的に効果を維持してくれるため、しっかり雑草を抑えたい方にはおすすめとなっています。
厚さ | 0.64mm |
雑草の種類 | スギナ、チガヤ、ヨシ、笹などの強い雑草 |
耐用年数 | 7〜13年(紫外線が当たらない場合半永久) |
⑥アンカーで固定

風などの影響で物置が倒れないようにアンカープレートを使って固定していきます。
商品によるかもしれませんが、アンカープレートは付属されているかと思います(ヨドコウはありました)。
基礎がコンクリートだった場合は、アンカーボルトで固定していきますが、今回のように砕石や土が基礎の場合には、地面に30㎝四方くらいの穴を掘り、物置に固定してあるプレートを埋め込んで、そこにコンクリやモルタルを流し込みます。
⑦完成

物置の固定ができたら完成となります。
体力は必要とするものの、水平を取る知識などが理解できていれば、決して難しくはない作業だったかと思います。
私は人工芝も敷いたので、上記画像のような感じに仕上がりました。
冬を超えたあとも物置が傾くなど、特に問題は起きていません。
人工芝のDIY方法についてご興味ある方は下記記事で解説していますので、そちらも参考にしてみてくだい。
庭の歩くスペースから土がなくなっていくと、汚れないし使いやすくでいいですよ。
まとめ
砕石とブロックを使った基礎作りは、DIYでもしっかりとした土台を作ることができる実用的な方法で、費用を抑えたい方や自分で物置を設置したい方におすすめですよ。
この記事を参考に、ぜひチャレンジしてみてください!