
ハイコーキが出す36Vコードレス(充電式)電動トリマー”M3608DA”の9つの特徴と実際に使用してわかったその性能を詳しく紹介していきます。

マキタや京セラなど、どの電動トリマーを使用するか迷っている方もいらっしゃると思いますが、結論、ハイコーキの性能はトップクラスであり間違いなくおすすめの電動トリマーとなっていますので下記記事を参考にしてみてください!
【M3608DA】の基本性能

取付け可能ビット軸径 | 6mm・8mm |
モータ | 直流ブラシレスモーター |
回転数 | 10,000~30,000min-1(回/分) ※ダイヤル調整メモリ”1〜6″ |
ストローク(上下移動量) | 40mm |
本体寸法(蓄電池装着時) | 228×130×100mm |
質量(蓄電池装着時) | 1.9kg |
使用可能電池 | マルチボルトバッテリー |
電池電圧 | 36V |
36V充電式電動トリマー”M3608DA”の基本性能は上記表のようになっており、マルチボルトバッテリーを使用します。
AC電源式以上の切削スピードを有しており、静音性の高い作業からパワフルな作業までこなしてくれます。
ビットサイズに関しては、一般的な6mmに加え8mmビットも付属しています。
マルチボルトタイプ蓄電池とは
主要マルチボルトバッテリー | バッテリー容量 | タイプ |
BSL36A18/ BSL36A18B | 36V-2.5Ah 18V-5.0Ah | 小形・軽量タイプ |
BSL36B18/ BSL36B18B | 36V-4.0Ah 18V-8.0Ah | 高出力・高容量タイプ |
BSL36A18X/ BSL36A18BX | 36V-2.5Ah 18V-5.0Ah | 小形・軽量タイプ |
BSL36B18X/ BSL36B18BX | 36V-4.0Ah 18V-8.0Ah | 高出力・高容量タイプ |
BSL3640MVT/ BSL3640MVBT | 36V-4.0Ah 18V-8.0Ah | 超高出力・高容量タイプ |
そもそもマルチボルトタイプ蓄電池(マルチボルトバッテリー)とは、18Vと36Vの両方の電圧に対応した革新的なバッテリーシステムで、1つのバッテリーで18Vの工具と36Vの高出力工具を使い分けることができ、作業の効率や機材の使用効率を広げてくれます。
その種類はたくさんあり、イメージしやすいように主要なマルチボルトバッテリーを表にまとめてみました。下に行くにつれて新しいモデルとなっており、比例して性能が高くなっています。
英数字が多くて少し複雑ですが、”36A”と記載されているのが36V-2.5Ahの軽量タイプ、”36B”と記載されているのが36V-4.0Ahの高容量タイプで、BSL3640MVT(MVBT)に関しては前シリーズよりも最大出力が1.5倍などにグレードアップされています。
また、末尾あるいは末尾から2文字目の”B”がBluetooth機能ありの意味となっています。

バッテリーの種類が多いため慣れないと混乱してしまいますが、電動トリマー”M3608DA”を使いたい場合は上記表にある種類のバッテリーを選べば使用することができます。
DIYであれば、オーバースペックにならないBSL36A18Xが1番おすすめですよ。
これより上のバッテリーは、1日中高負荷作業をするような職人さんたちが恩恵を受けるレベルのバッテリーとなっています。
9つの特徴
- 充電式バッテリーでストレスフリー
- ワンハンドオペレーションで楽々操作
- AC電源以上のハイスピード切削
- スピード調整ダイヤルによる回転速度の調整
- 微調整が効くロックレバー
- LEDライト搭載
- 集じんアダプタの標準付属
- テンプレートガイドがつけやすい
- 嬉しい付属品が盛りだくさん
充電式バッテリーでストレスフリー

BSL36A18X(2.5Ah) | BSL36B18X(4.0Ah) | |
構造用合板(9mm) ※8mmストレートビット使用 | 約50m | ー |
充電時間(急速充電器使用時) | 約25分 | 約40分 |
一回の作業量は2.5Ahのマルチボルトバッテリーで約50mとなっており、DIYとしては十分な作業量となっています。
充電時間も約25分とかなり早いです。
また、充電式のメリットともいえるコードレス仕様は、場所を選ばず自由に作業ができ、使いたい時にすぐに使えるため作業効率も上げてくれます。
ワンハンドオペレーションで楽々操作

他の電動トリマーにはない特徴の一つが、”ワンハンドオペレーション”です。
ワンハンドオペレーションとは、簡単に言うと”片手で操作できる仕様”のことで、画像のように親指で電源ボタンを押し、人差し指でスイッチボタンを押すことができるため、片手でも快適に操作できます。
また、停止させる際はスイッチを押して1秒掛からずに停止するためより操作性を高めてくれます。
他メーカーの電動トリマーを使ったことがある方はわかると思いますが、片手でできるハイコーキのM3608DAはかなり快適な作業ができますよ。
AC電源以上のハイスピード切削
ハイコーキ製トリマーの比較 | M6SB(AC電源) | M3608DA(充電式) |
1分間当たりの作業量 | 5.8m/分 | 15.5m/分 |
AC電源式の強みの一つは”安定したパワー”ですが、M3608DAはそのAC電源式を超えたハイスピード切削が可能となっています。
上記表はハイコーキが出すAC電源式電動トリマー”M6SB”と作業量を比較したものですが、M3608DAの1分間あたり作業量は15.5mと、実に2倍以上の切削スピードを誇っていることを現しています。
ワンハンドオペレーションに加え、この切削スピードはさらに快適な作業を与えてくれますよ。
スピード調整ダイヤルによる回転速度の調整

1〜6(10,000~30,000min-1[回/分])のスピード調整ダイヤルがついており、作業内容に応じて簡単に切り替えることができます。
この調整ダイヤルによって、より精度の高い切削が可能となり、高回転による焦げを防ぐこともできるようになります。
調整ダイヤルがついていない電動トリマーは常に30,000min-1(回/分)以上という高速回転での作業になり、焦げやブレ、騒音が生じやすいなどのデメリットがありましたが、M3608DAであればそういった問題も解決できるため非常に使いやすいですよ。

慣れていない状況での高速回転による騒音はなかなかの恐怖心があります…。
微調整が効くロックレバー

ベースはロックレバータイプなっており、ナットで固定力の強さを調整することができます。
また、ストローク(上下移動量)は40mmあり、つまみで切り込み深さの微調整をすることもでき、摩擦抵抗も少ないためスムーズな上下移動が可能です。
LEDライト搭載

LEDライトが2灯搭載されており、作業時に影で手元が隠れても明るさを確保することができます。
作動方法は、電源をつけるとライトが点灯し、電源を消すあるいは電源が入った状態で無操作状態が10秒続くと自動でLEDと電源が消えるようになっています。
いちいち点灯・消灯を意識しなくても良いのは、快適な作業ができる要因の一つといえるでしょう。
集じんアダプタの標準付属

集塵アダプタが付属されているため、集塵機をお持ち方はすぐに接続して作業することができます。
上記画像はベースに集塵アダプタを取りつけた状態ですが、もちろん、取り外して使うこともできます。
ただ、集塵機がないとかなりの木屑が飛び散ってしまうため、まだ集塵機を用意していない方はこちらの『集塵機の必要性』について解説した記事を参考にしてみてください。
テンプレートガイドがつけやすい

ベースの内側からテンプレートガイドをはめ込み、付属のビス2本を使って止めるだけで取り付けが完了するため、他機種に比べてかなり楽な作業となっています。
マキタの高機能電動トリマー”RT001G”なんかは、ビス4本を緩めてベースのプレート部分を完全に外してからまた戻すという作業になるため、いざ実際に使おうとなるとかなり面倒な作業になっています。
※テンプレートガイドとは、型などに沿って切削させることができるため型と同じ形にしたい場合に使用するガイドです。
嬉しい付属品が盛りだくさん

販売ショップによってバラ売りされている場合もありますが、セット品購入した場合は上記のような嬉しい付属品がたくさんついています。
注意点としては、マルチボルトバッテリーの種類には「軽量タイプ・高容量タイプ」や「旧型・新型」などの違いもありますのできちんと商品内容を確認して購入するようにしましょう。
M3608DAが最もおすすめ

電動トリマーを使用するなら性能面の高さからハイコーキの”M3608DA”が最もおすすめで、次いでマキタの”RT001G”といった順番です。
両者にそこまで大きな差があるわけではありませんが、「ワンハンドオペレーションによって操作が圧倒的に楽な点」や「テンプレートガイドの取り付けが楽な点」など細かい部分で優位な点が多く、M3608DAの方がよりおすすめとなっています。
ちなみに、ハイコーキにはルーターのように両手で安定した切削を行うことができるプランジベースの取り扱いはありませんが、マキタ製のプランジベースと互換性があり、M3608DAにも使うことができます。
コスパ重視の電動トリマーはこれ

コスパ重視でおすすめなのは京セラのAC電源式”MTR-42”で、8〜9000円台で購入ができ、性能もそれなりに良いことからDIYでも人気の電動トリマーです。
M3608DAと比較してしまうと性能は劣ってしまいますが、コストの面や簡単なDIY目的といった点で捉えれば満足できる方も多い機種とっています。
トリマーテーブルで作業効率アップ!
簡易トリマーテーブル

トリマーテーブルとは、電動トリマーをテーブルに取り付けることでより精密で安定した作業を可能にし、材料を動かして加工することで複雑な作業を効率よく行うことができる作業台です。

手で作業するよりも簡単に素早く切削することができ、非常に便利なものとなっていますよ!
下記記事では「20分で出来る簡易トリマーテーブルの作り方」を紹介していますので、ご興味ある方はそちらも参考にしてみてください。
昇降式トリマーテーブル

ハンドルを回すだけでビットの高さが簡単に調整できる”昇降式トリマーテーブル”を自作する方法もあります。
電動トリマーが扱えれば難易度自体は高くありませんので、ワンランク上のトリマーテーブルを作りたい方は下記記事を参考にしてみてください。

M3608DAをフリーハンド用、コスパ抜群のMTR-42をトリマーテーブル用として用意しておくと、トリマーテーブルからいちいち取り外さなくても済み、作業効率がかなり上がりますので2台持ちもおすすめですよ!
木屑対策は必要
電動工具はどうしても大量の木屑や木工粉塵を発生させてしまいますが、電動トリマーも例外ではありません。
木工粉塵は放っておくと健康にも悪影響を及ぼす可能性があり、DIYを行う上でも木屑・木工粉塵対策は必須とも言えますので、具体的に対策については下記記事を参考にしてみてください。
失敗しない切削作業のポイント

電動トリマーを使用していると、いつも「ズレる」・「焦げる」・「割れる」などの失敗をしてしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そういった方は、”切り込み深さ”が長過ぎる可能性があり、一度の作業で深く切削しようとすると、負荷が大きくなり、切削がズレてしまう可能性が大きくなります。
また、ビットや本体への負担も大きく、ビットが焼けて切れ味が悪くなってしまうことにも繋がってしまいます。
そのため、作業をしていて負荷を強く感じる方は、一度で行う切り込み深さを5mm以下を目安にし、数回に分けて切削することで正確かつ綺麗な仕上がりになります。
その他の失敗原因については下記記事を参考にしてみてください。