
木材の角がとがったままだと、見た目がごつくなったり、触るとケガをするおそれがあります。
そこで行うのが「面取り」や「角を丸める加工」です。
この記事では、DIY初心者でもできる「木材の角を丸くする7つの方法」と、きれいに仕上げるためのコツやおすすめ道具をわかりやすく解説します。
木材の角を丸くする理由とは?

⚫︎安全に使えるようにするため
角が立ったままの木材は、触ったときにケガをしたり、衣類を引っかけてしまうことがあります。
角を丸くしておくことで安全に使え、家具や棚なども扱いやすくなります。
⚫︎見た目の仕上がりを良くするため
角を少し丸くするだけで、木材の印象がぐっとやわらかくなります。
プロが仕上げたような高級感や温かみが生まれ、DIYの完成度がアップします。
⚫︎塗装や仕上げがきれいにのるため
角が立ったままだと塗料がのりにくく、剥がれやすくなります。
あらかじめ面取りをしておけば、塗料が均一にのり、耐久性も高くなるというメリットがあります。
木材の角を丸くする7つの方法
① 紙やすりで手軽に面取りする

最も簡単で手軽なのが紙やすり(サンドペーパー)で、角にやすりを当てて、45度の角度で軽く削るように動かします。
粗い番手(#100前後)から始めて、仕上げに細かい番手(#240〜#400)で磨くと、自然な丸みが出ます。
② ランダムサンダーで素早く仕上げる
ランダムサンダーは回転+振動で効率よく研磨できる電動工具で、角を軽く当てて動かすだけで、ムラなく均一な面取りが可能です。
大量の木材を扱うときや、広い面の角を丸めたいときに最適で、DIYをやるならぜひ持っておきたい道具の1つです!
③ 電動トリマーで正確に角を丸める

電動トリマーを使えば、一定の形状で正確に面取りできます。
正確性・作業スピード・仕上がりの美しさのどれを取っても優秀で、DIYでもプロのような加工が可能です。
専用ビットを付け替えるだけで、丸面・角面・面取りなどさまざまな形状に仕上げられます。
さらに、溝掘りや円切りなどの加工にも対応できるため、木工DIYの仕上げを格上げする電動工具としてかなりおすすめです。
🔹 おすすめの電動トリマー
◾️コスト重視・DIY用途なら:京セラ(旧リョービ) MTR-42

- 価格が手頃でコスパ最強
- 軽量・コンパクトで取り回しやすく、初心者でも扱いやすい
- 簡単な面取りや溝掘りなど、基本的な加工に対応
- コンセントタイプ
➡ 「まずはトリマーを使ってみたい」という方にぴったりです。
◾️高性能&使いやすさ重視なら:HiKOKI(ハイコーキ) M3608DA

- コードレスでもハイパワーな36V対応
- 片手操作で楽々作業
- 回転速度の調整ダイヤル付き
- LEDライト搭載で手元の視認性アップ
- バッテリータイプ
➡ しっかりした加工や複雑な装飾をしたい方にはこちらが断然おすすめです。
🔹 自作トリマーテーブルでより作業効率UP!

電動トリマーをテーブル台に固定することで、より手軽に素早く加工することができるようになります。
トリマーテーブルの自作は、初心者の方でも難しくありませんので、詳しい作り方については下記記事を参考にしてみてください。
④ かんなで角を削ってなめらかにする
昔ながらのかんなも面取りに使えます。
角を軽く当てて数回引くだけで、自然な丸みを出せます。
ただし、力を入れすぎると削りすぎてしまうので、少しずつ削って調整するのがコツです。
仕上げは細目のやすりで整えるとより美しく仕上がります。
⑤ ディスクグラインダーで固い木材も効率加工

ディスクグラインダーに木工用サンディングディスクを装着すれば、堅い木材や厚板の角をスピーディーに削れます。
ただし、力が強いぶん、削りすぎには注意が必要です。
軽く当てながら、少しずつ角を丸めるイメージで作業します。


研る力が強いため画像のように深く削りたい場合などにおすすめです!
⑥ ノミで味わいのある手仕上げ面取り

ノミを使えば、木材の角を少しずつ削りながら好みの丸みをつけることができます。
電動工具が使えない狭い部分や、細かな形状を仕上げたいときに便利な方法です。
削る際は、力を入れすぎると欠けてしまうため、木目に沿って慎重に作業しましょう。
最後にサンドペーパーで軽く整えると、滑らかで美しい仕上がりになります。
⑦ エッジバンディングトリマーで細部を美しく整える
木工用エッジバンディングトリマーは、小型で扱いやすく、細かい部分の面取りや木口の処理に最適です。
化粧板のフチや家具の角をさっときれいに仕上げたいときに役立ちます。
軽いR面取り(角を少し丸くする)にも対応できるので、家具DIYや棚製作などの仕上げ用ツールとして便利です。
仕上がりをきれいにするコツ
⚫︎木目に沿って作業する
どの道具を使う場合でも、木目に沿って削ることがきれいに仕上げる基本です。
木目と直角に削ると、ささくれや欠けが出やすくなるため注意しましょう。
⚫︎少しずつ削って形を整える
角を丸くしたいからといって、一度に大きく削るのはNGです。
削って → 確認 → 調整のサイクルを繰り返すことで、滑らかで自然なカーブに仕上がります。
特に電動工具を使う場合は削りすぎに注意が必要です。
⚫︎仕上げは細目のやすりで整える
最終仕上げには、#240〜#400以上の細目サンドペーパーを使いましょう。
全体を軽くなでるように磨くことで、手触りが格段に良くなり、塗装のノリもアップします。
DIY初心者におすすめの面取り道具
◾️サンダー・トリマーなどの電動工具

短時間で効率よく均一に面取りしたいなら、電動サンダーやトリマーがおすすめです。
サンダーは広い面や多くの材料を一気に削るのに向いており、なめらかな仕上がりが得られます。
一方でトリマーは、角の形状を正確に整えるのに最適であり、ビットを交換することで、丸面・角面・溝加工など多彩な仕上げが可能です。
電動工具はやや初期投資が必要ですが、作業時間を大幅に短縮し、仕上がりも安定するため、DIYを続けるなら持っておいて損はありません。
◾️紙やすり・当て木など手動工具
小さな木材や細かい部分の面取りには、紙やすりや当て木を使う手動仕上げが便利です。
紙やすりを木片に巻きつけて角をこするだけでも、自然な丸みを出すことができます。
力加減を自分で調整できるので、削りすぎを防ぎやすく、初心者にも安心です。
◾️道具を使い分けるポイント
面取りする木材の大きさ・数・仕上がりの精度によって、道具を使い分けるのがポイントです。
- 広い面や数が多い場合 → サンダー
- 正確な形状やデザイン性を重視 → トリマー
- 細部や小物を手仕上げしたい → 紙やすり・当て木
- 木材を深く削りたい場合 → ディスクグラインダー
それぞれの特徴を活かして使い分けることで、作業効率も仕上がりの美しさもぐっとアップします。
まとめ|角を丸めるだけで仕上がりが見違える

木材の角を少し丸めるだけで、安全性も見た目も格段にアップします。
また、角を取ることで触っても怪我がしにくくなり、子供やペットにも安心です。
道具ごとの特徴を理解して、DIYに合った方法で面取りをしてみましょう。





