
木材をカットすると木屑が大量に出て粉塵も発生してしまうため、集塵機を使って対策を取る方がいますが、「木材粉塵を吸うとどうなるのか」、「集塵機は本当に効果があるのか」など集塵機に関する疑問について解説していきます。
木材粉塵が与える健康への影響

健康への影響
木材加工は粉塵が頻繁に発生し、体に与える影響は多岐にわたります。厚生労働省のガイドラインによると、粉塵には以下のような健康リスクがあるとされています。
皮膚への影響
粉塵が皮膚に直接触れると、かゆみや発疹が生じることがあります。特に湿度が高い環境では、粉塵が皮膚に付着しやすく、これが原因で皮膚疾患を引き起こすことがあります。
呼吸器系の疾患
粉塵の粒子は、肺の奥まで入り込むことがあり、慢性閉塞性肺疾患(COPD)や喘息、さらには肺がんのリスクを高めることが確認されています。特に微細な粒子(PM2.5)は深刻な影響を及ぼすことが多いです。
アレルギー反応
木材や化学物質を含んだ粉塵はアレルギー反応を引き起こすことがあり、目のかゆみや鼻水、咳が生じることがあります。特に長時間の曝露が問題です。
詳細については、以下の厚生労働省のガイドラインをご確認ください:
・厚生労働省「粉塵による健康リスクとその対策」PDF
粉塵対策として推奨される方法
厚生労働省は粉塵による健康リスクを減らすために、以下の対策を強く推奨しています。
- 集塵機の使用
- 換気を十分に行う
- 防護服の着用
- 定期的な清掃とメンテナンス
具体的な対策については下記記事でもまとめましたので参考にしてください。
集塵機はどのくらい効果があるの?

集塵機を使用せずに電動工具を使用すると、霧のような視認できるほどの木工粉塵が舞ってしまい、目や鼻に入ったり、むせ込むほど(咳)吸引してしまったりしまいます。
しかし、集塵機を電動工具に取りつけて作業すると、粉塵が空気中に舞う前に吸引され、木屑も少し地面に落ちる程度となるため効果はかなり高いです。

木屑や粉塵を完全に防ぐことはできませんが、吸引力の高い集塵機を使えば8〜90%以上の木屑・粉塵を防ぐことができると言われています。
集塵機の必要性
- 確実な防塵効果がある
- 健康被害を防いでくれる
- 作業場を綺麗に保ってくれる
木工DIYにおける集塵機は8〜90%以上の防塵効果が期待でき、健康被害などの影響を防ぐことにもつながるため、作業量が多ければ多いほど必要性は高くなります。
また、集塵機は作業が終わったあとの掃除にも使用できるため、綺麗で安全な作業場を保つためにも集塵機は用意しておく方が良いです。
国内ではマキタやハイコーキだと何万円もしますが、京セラの集塵機であれば1万円台で購入ができ、吸引力も高いためおすすめとなっています。
サイクロン集塵機の自作でより快適に

サイクロン集塵機とは遠心力を利用して空気中の粉塵を分離・集める仕組の装置のことで、集塵機本体のフィルターに粉塵をが溜まりにくいため寿命を大幅に伸ばしたり、メンテナンスを楽にしてくれます。
上記画像のように円筒の中に大半の木屑・粉塵が溜まるようになっているため、本体のフィルターの汚れがかなり減りメンテナンスの負担も低減されます。
サイクロン集塵機の作り方

- 集塵機本体
- ペール缶(代用可)
- 『サイクロン集塵機 塵セパレーターコマンダー SkyLife』
- ホース
- ホースアダプタ
必要な道具は上記のようになっており、基本的には繋げていくだけなのでそこまで難しい作業にはならいですが、イメージがつきやすいように作り方も簡単に解説しておきます。
作業手順
- ペール缶の蓋を円形に切り抜く
- ペール缶と『サイクロン集塵機 塵セパレーターコマンダー SkyLife』を繋げる
- 『サイクロン集塵機 塵セパレーターコマンダー SkyLife』とホースを繋げる
①ペール缶の蓋を円形に切り抜く
②ペール缶と『サイクロン集塵機 塵セパレーターコマンダー SkyLife』を繋げる

③『サイクロン集塵機 塵セパレーターコマンダー SkyLife』とホースを繋げる

アダプタを使ってホースを取り付ければサイクロン集塵機は完成となります。
さらフィルターを追加したりすれば集塵機本体のメンテナンスが大幅に楽になりますので、詳しい作り方については下記記事を参考にしてみてください。
DIYでは集塵機があった方が良い
作業量が多い方や室内で作業される方は、健康被害を防いだり安全な作業場を確保したりするためにも集塵機は使用した方が良いです。

私も最初はお金がかかるし、業者っぽい感じがして抵抗を感じてましたが、あまりに粉塵が舞うため集塵機を使用してみたところ、思った以上に効果が大きかったため今では集塵機なしで作業するのは考えれなくなりました。
京セラの集塵機はコスパがよくておすすめですので、ぜひ検討してみてください。