
京セラのボール盤”TB-1131K”の性能や6つの特徴を解説していきます。
また、レビューにあった「がたつき」や「バイスなどのバリ」、「芯ブレ」などが実際にあるのか、合わせて紹介していきます。

先に結論を書くと、TB-1131Kの精度が高く、機能も豊富なためDIYの作業においてかなりおすすめのボール盤でした!
TB-1131Kの基本性能

穴あけ能力 | ・木工 24mm ・鉄工 13mm |
チャック能力 | 1.5~13mm |
電源 | 単相100V |
定格出力 | 190W |
回転数(50Hz) | 515・915・1430・1950・2580min-1 |
回転数(60Hz) | 620・1100・1720・2340・3100min-1 |
フトコロ寸法 | 103mm |
送り寸法 | 50mm |
チャックからテーブル面寸法 | 170mm |
チャックからベース面寸法 | 252mm |
テーブル寸法 | 幅162×奥行162mm |
サイズ | 幅240×奥行420×高さ580mm |
質量 | 20kg(バイス含む) |
コード長さ | 1.8m |
主軸のテーパー | ジャコブステーパーNo.6 |
バイス能力 | 幅65×つかみ能力50mm |
京セラの”TB-1131K”は、本体サイズや穴あけ能力、価格などからDIY用のボール盤として人気が高い工具です。
また、上位機種にあたるTB-2131Kも存在し、より作業内容の幅が広がる性能にはなっていますが、その分価格も高くなっています。
とはいえ、今回紹介するTB-1131Kでも十分な性能を誇っていますので、詳しい性能について解説していきたいと思います。
※フトコロ寸法とはドリルチャックから支柱までの距離のことで、送り寸法は下げられる深さのことを指しています。
6つの特徴
- 精度の高い穴あけ能力
- 5段階の速度調整機能
- 切り込み深さの調整
- 角度調整ができるテーブル
- バイスの付属
- チャックハンドルの収納
京セラTB-1131Kの性能についてネット上には「音がうるさい」・「芯がブレる」・「バイスのバリがひどい」など様々な低評価レビューも寄せられていますが、実際に使用してどうだったのか以下の特徴と合わせて解説していきます。
①精度の高い穴あけ能力

芯がブレて使えないという評価もありましたが、私が使用した限りではDIY用としては十分すぎるほど精度の高い穴あけ能力を誇るボール盤でした。
まず、1番重要なテーブルとドリルの前後左右の垂直はしっかり取れており、0.1mmの誤差もなく穴あけすることができました。
また、穴あけサイズは木工24mm・鉄工13mmとなっていますが、性能の良いドリルビットを使用したり、徐々に穴あけサイズを大きくしたりすることで表記以上のサイズを穴あけすることも可能です。
ただ、あまりに大きな穴を開けようとする場合やドリルビットの切れ味が悪い場合には、穴あけに時間がかかってしまうことがあります。
芯ブレについてはどんなドリルチャックでも多少はあり、もちろんTB-1131Kに付属されたドリルチャックでもあります。
しかし、あまりにもひどくなければ多少芯ブレがあったとしても決めた位置で正確に穴あけすることができるため、DIYにおいて困るようなことはない精度となっていました。
それでも気になる方や芯ブレがひどい個体だった場合は、芯ブレが0.08mm以下であるユキワ(日本製)製のドリルチャックに変えるとより精度が高くなって改善されます。
②5段階の速度調整機能

TB-1131Kは、5段階の速度調整機能が搭載されており、ベルトの掛ける位置を変えることで作業内容に応じた最適な速度を選ぶことができます。
これにより硬い金属を扱うときには低速でじっくりと穴を開け、軽い素材には高速で素早く作業を進めるなど、異なる素材に合わせたスピード調整を可能にしてくれます。
また、ヘッドの内側にはベルト位置ごとの回転数が記載されているため、迷わずに調子することができます。

ちなみに作業音はかなり静かな方で、トリマーや丸ノコ、集塵機など、他の電動工具の方が何倍も音が大きいですよ。
③切り込み深さの調整

最大切り込み深さは5cmですが、画像にある指針をメモリにあわせてナットを固定することで、〜5cmまでの好きな切り込み深さに調整することができ、複数の素材にも全て同じ深さで穴あけすることができます。

通常、電動ドリルドライバーなどで穴あけする際は、上記画像のようにドリルに印をつけたりしければ同じ深さに揃えることができませんでしたが、TB-1131Kを使えば簡単に深さが揃えられるためより高い精度で穴あけができ、作業効率も大きく上昇します。
④角度調整ができるテーブル

テーブルには、昇降できるだけではなく角度調整機能もついており、裏側にあるボルトとナットを調整することで角度を変えることができます。
そもそも、0メモリのところできちんと水平が取れているのか少し心配でしたが、①でも解説したようにテーブルの水平がしっかり取れていたため、ドリルビットも垂直が取れて高い精度の穴あけができました。
また、固定用のレバーを緩めることでテーブルの高さを調整することができますが、上位機種であるTB-2131Kであれば、ハンドルタイプになっているためより楽に高さ調整ができます。
⑤バイスの付属

TB-1131Kにはバイスと固定用のボルトが付属されており、テーブルに取り付けることで安定した穴あけ作業を行うことができます。
穴あけ時の固定は非常に重要であり、バイスなどの固定工具がないと加工の精度が下がったり、加工物がドリルの回転に巻き込まれて怪我など事故に繋がってしまうため、バイスが付属されているのは嬉しい点の一つと言えます。
また、バイスのバリがひどいというレビューもありましたが、画像の矢印部分が少し乱れてるくらいでそれ以外は全く問題がありませんでした。
⑥チャックハンドルの収納

ドリルビットを取り付ける際は、チャックハンドルを使って締め付けを行いますが、そのチャックハンドルがヘッド部に取り付けられるようになっており、効率よく取り外しができるようになります。
チャックハンドルの収納ができないタイプもよくあるため、意外とこういった機能がありがたく感じたりします。
精度の高いボール盤
京セラのTB-1131Kにはいろんな低評価レビューがあって不安もありましたが、実際に使ってみると思っていた以上に精度の高いボール盤で、ドリルドライバーで穴あけするよりも真っ直ぐ(垂直)に穴あけすることができ、正確に作業していくことができました。
当たり外れもあるかもしれませんがそれは他の製品にもいえることであり、ボール盤選びに迷われている方は京セラのTB-1131Kがかなりコスパの良いボール盤でしたので、参考にしてもらえればと思います。

個人的にTB-1131Kを選んで後悔はなく、精度を求める作業のときにも活躍してくれていますよ!
自作テーブルで作業効率・精度UP!

自作テーブルを制作することで小さな素材をしっかりと固定できるのはもちろん、同じ位置への穴あけをくり返しできるようになるため、同一の素材を量産したい場合にも重宝されます。
電動トリマーさえあれば簡単につくることができますので、ボール盤を購入した際は下記記事を参考にしながらぜひ作ってみてほしいと思います。
おすすめのボール盤9選!
- 京セラ TB-1131K
- 京セラ TB-2131K
- マキタ TB131
- 高儀 BB-250A
- 藤原産業 SK11 SDP-300V
- 藤原産業 SK11 SDP-600V
- アークランドサカモト MTB-6SP
- アークランドサカモト GTTB-16G
- イリイ TR-193RD
上記はDIYレベル以上のおすすめのボール盤9選で、価格は1万円〜6万円台となっています。
下記記事では詳しい性能や目的ごとにおすすめのボール盤を紹介していますので、ボール盤選びに迷われている方はぜひ参考にしてみてくだいさい。

価格が10万円以上の本格ボール盤は除いて紹介しています!