
ドリルで穴を開けたときに「思った場所からズレた」「まっすぐ開かない」と感じたことはありませんか?
木材でも鉄でも、わずかなズレが仕上がりの精度や見た目に大きく影響します。
この記事では、ドリルの穴あけがズレる主な原因と、まっすぐ正確に開けるための5つの対策を詳しく解説します。
DIY初心者でも、ちょっとしたコツを意識するだけで劇的に精度がアップします!
ドリルの穴あけがズレる主な原因
穴をまっすぐ開けたつもりでも、いざ見てみるとズレていた…そんな経験はDIY初心者だけでなく、慣れている人にもよくあります。
ドリルの穴あけがズレる原因は、主に次の4つです。
1. ドリルの先端が滑る
先端が鋭い形状のため、平らな面では滑りやすい構造です。
特に金属やツルツルした木材の表面では、ドリルが狙った位置から動いてしまい、
結果として穴がズレてしまいます。
2. 素材や材料が動く
回転の力は意外と強く、軽い板材や小さな金属片は少しでも動くとズレの原因になります。
固定が甘いまま作業すると、ドリルの押し込み時に位置がずれてしまうことも。
3. 角度が一定に保てない
手持ちでは垂直を維持するのが難しく、垂直を保つことが難しいのが現実っです。
ほんの少しでも傾くと、穴は斜め方向へ進み、表と裏で位置がズレてしまいます。
4. 刃の切れ味が悪い
摩耗したドリル刃は、食いつきが悪く滑りやすいだけでなく、過剰な力をかけることでズレや焦げの原因にもなります。
👉 こうした原因を順に解消していけば、ズレはほとんど防げます。
まっすぐ正確に開ける5つの対策
① センターポンチで正確に位置決めする

ドリルの先端が滑ってズレるのを防ぐには、センターポンチで軽く印(くぼみ)を付けておくのが基本です。
鉄など硬い素材では特に必須で、ポンチ跡にドリルの刃先を合わせることで正確にスタートできます。
シンワのオートポンチなら木材・金属に片手で凹みをつけられるため便利ですよ!

ポンチなどで凹みをつける作業は、正確な穴あけを行うためには欠かせないほど重要となっています!
② 材料をクランプ・バイスでしっかり固定する

ドリルを当てた瞬間に材料が動くと、どんなに慎重でもズレてしまいます。
そのため、作業前にクランプやバイスでしっかり固定しましょう。
木材ならワークベンチに固定、鉄なら万力(バイス)やボルトクランプが有効です。
固定が甘いとドリルと一緒に材料も回転してしまうため、安全面でも非常に重要なポイントです。
③ 細いドリルから段階的に穴を広げる

いきなり太いドリルを使うと、回転させた瞬間にズレやすくなります。
まずは2mmや3mmなど細いドリルで下穴を開けて、徐々に大きい径へと段階的に広げることで、ドリルの負荷が減り、まっすぐに貫通させやすくなります。
💡大きい穴はボアビットがおすすめ!

15mm以上の穴を開けたい場合には、”ボアビット”や”ホールソー”などを使うのがおすすめで、上記画像のような自作ノブナットも簡単に作ることができます。
④ 切れ味のよいドリル刃を使う

ドリル刃が摩耗していると、滑ったり焦げたりして真っ直ぐ入っていきません。
素材に合ったドリル刃を選び、切れ味が悪ければ研ぐか新しいものに交換しましょう。
木工用・鉄工用・ステンレス用など、素材に合わせた刃を使うのも大切です。

スターエムのドリルビットはかなり切れ味が良く、仕上がりも綺麗なため人気が高い商品ですよ!
⑤ ボール盤を使う

手持ちドリルでは、どうしても手ブレや角度のズレが出やすいですが、ボール盤(ドリルスタンド)を使えば、垂直に一定の力で押し込めるため、ズレを最小限にできます。
穴の深さを揃えたりすることもできるため、同形状の穴を複数あけたい場合にも有効となっています。
頻繁に穴あけ作業を行う場合は、卓上タイプのボール盤を導入するのもおすすめです。
💡自作ボール盤テーブルで精度・効率UP!

フェンスガイドやホールドダウンクランプなどを取り付けたボール盤テーブルを作ることで、より効率的で精度の高い穴あけ加工ができるようになります。
詳しい作り方については下記記事で解説しています。
木材が割れてしまう方

木材に穴あけをした際、「割れてしまう」「木材がめくれて汚くなる」という方も多いのではないでしょうか。
このような木材の割れには必ず原因があり、正しいやり方を知れば初心者でも格段に仕上がりが良くなります。
詳しいやり方については下記記事で解説していますので、そちらも参考にしてみてください。
まとめ
ドリルの穴あけ精度を上げるには、最初の位置決めと固定がカギです。
今回紹介した5つの対策を実践すれば、木材でも鉄でもまっすぐ正確に穴を開けられます。
✅ センターポンチで位置決め
✅ クランプで固定
✅ 細いドリルで下穴
✅ 切れ味の良いドリル刃
✅ ボール盤で垂直精度アップ
一つひとつは簡単なコツですが、積み重ねることでプロ並みの仕上がりが目指せます。