
猫を飼う上でトイレの設置は欠かせないものですが、できれば目立たないようにしたいですよね。
そこで、今回はDIYで作る”猫用トイレを隠せる収納棚”のやり方や図面などを画像付きで詳しく紹介していきます。
猫用トイレを収納できる棚

今回作るのは、猫が飛び乗っても安全な強度を確保しつつ、左側にトイレ、右側に餌やおもちゃなどが収納できる棚(幅1825×高さ600×奥行き455mm)です。
シンプルで細かい作りはないため初心者の方でも十分作れる難易度となっています。

トイレを含めた色々なものを収納することができるため、かなり部屋をすっきりとさせることができますよ!

必要な道具・素材
木材
- 上下の板(幅455 × 長さ1825 × 厚さ18)×2
- 奥の壁板(幅564 × 長さ1825 × 厚さ18)×1
- 仕切り板(幅414 × 長さ564 × 厚さ18)×4
- 左ドア(幅560 × 長さ615 × 厚さ18)×1
- 右ドア(幅525 × 長さ560 × 厚さ18)×1
※下記の「作り方」で図面を載せていますのでそちらもご参照ください。
使用した木材はDIYでもよく使われるシナランバーコアで、比較的丈夫でしなりなどがあまりなく加工がしやすいのが特徴です。
また、滑らかさがあって手触りが良いため猫とも相性が良い木材です。

工具・部品等
- ノコギリ(丸鋸など)
- ドライバー
- メジャー、定規
- ビス 4cm以上(皿ネジ)(取り付け板の厚さの2倍程を目安)
- スライド蝶番(ドアの取り付け金具)
- 木工用ボンド
- やすり
- 水性ペンキ(今回はアレスアーチ カンペハピオを使用)
使用する工具は木を加工するためのノコギリ類やビスを止めるためのドライバーで、木材の滑らかさや耐久性を上げるためにやすり・水性ペンキがあると良いです。
ドアを取り付けるにはスライド蝶番を使いますが、金具を埋め込む必要があるため電動ドライバーに取り付けて使うボアビットがあると楽に穴開けができます。
また、猫が出入りするための丸い穴は電動トリマーやジグソーで開けることができます。
あると便利な道具
- 丸ノコ
- 電動ドライバー
- 電動トリマー
- ボアビット
- 電動サンダー
- 水平器
木材を加工していく際は、電動工具を使用すると何倍も効率が上がり、仕上がりも格段に綺麗になるため可能であれば上記のような電動工具の使用をおすすめします。
また、トリマーがあると猫の出入り用の穴を綺麗に切り抜くことができたり、板の角を綺麗に取ったり(面取り)できるためおすすめです。
どんな工具かよくわからないという方は、下記記事を参考にしてみてください。
失敗しないための3つのコツ
- 設計から必要な道具まで全て計算する
- 1mmのズレも妥協しない
- 塗装前は必ずやすりをかける
①設計から必要な道具まで全て計算する
経験豊富な方であれば道具も揃っているし、そこまで複雑でなければ頭の中でイメージできると思いますが、初心者の方は設計図が書けるくらいしっかりサイズを計算して、必要な道具も調べるようにしましょう。
なんとなくでやってしまうと組み立てたときに「厚さを計算していなかった」などということも起こり得ますので、最初にしっかりと計算することは非常に大切です。
後々失敗しないためにも最初にしっかり計算して設計図を作るようにしましょう。
②1mmのズレも妥協しない
”1mmのズレも妥協しない”ことが、綺麗な作品を作るためにとても大切なことです。
1mm長かったり短かったりするだけで、他のとこがズレたり傾いたりして完成度が落ちてしまいますので、1mmくらい大丈夫だと思わずにしっかりとサイズは合わせるようにしましょう。
③塗装前は必ずやすりをかける
塗装をする際は必ずやすりがけを行うようにしましょう。
やすりがけを行うことで木の表面が滑らかな仕上りになり、塗装の際にもムラなく綺麗に仕上げやすくなります。
作り方

扉の上下に2mmの隙間を残せるよう両扉とも高さを560mmでカットし、扉と仕切り板の間を5mm余裕を持てるようにするため仕切り板は414mmで設計してあります。
1.木材を加工

まず最初に、上記のサイズの木材になるようカットしていきます。
丸ノコやジグソーなどを使うと、綺麗に加工できますが、自分でカットするのが自信ない方は、ホームセンターなどでカットしてくれる場所もありますのでそこで木材を購入してカットもしてもらうと良いでしょう。
また、丸い穴は電動トリマーやジグソー等といった工具で作ることができます。
2.やすり掛け・面取り
やすり掛け
木材の加工が完了したらやすり掛けを行っていきます。
やすりがけをすることで表面が滑らかになり、猫も安全かつ快適に使いやすくなります。
また、塗装を綺麗に行うためにも大切な作業となりますよ。
紙やすりを使って手で作業しても良いですが、面積が大きいほど非常に体力・時間が必要になりますので、ランダムサンダーなどがあるとムラなく楽に研磨できます。
面取り

面取りとは加工物の角を斜めや丸く削る加工法のことで、安全性が向上されるだけではなく、見た目もおしゃれに仕上がります。
やすりを使って面取りすることもできますが、電動トリマーを使った方が均等で綺麗な面取りができるようになるためおすすめです。
3.塗装

塗装には臭いが少ない水性タイプのものを使用します。
塗装のポイントは”しっかりやすりをかけておくこと”と”塗料は薄く塗ること”で、そうすることでムラなく綺麗に塗ることができます。
ちなみに私は、カラーの種類も豊富なカンペハピオの「アレスアーチ」という水性塗料を使いました。
この塗料は浸透型ではなく造膜型塗料なので、木材の表面にしっかりと膜を作ってくれます。
そのおかげで、仕上がりは滑らかで、汚れもサッと拭き取れるため、猫との相性も抜群でした!

我が家では数年経っても塗装による不調や嫌な仕草などは全く見られませんでしたよ!
4.組立
ねじ止めのポイント
ねじを使って組み立てていきますが、上記3つのポイントを意識しながら作業することで、完成度の高い棚が出来上がります。
具体的にはコンベックスや完全スコヤなどを使って測定・印付けをし、印付けした位置に皿取錐を使ってあげればOKです。

※皿取りとは、ねじの頭が材料から出っ張らないように削って沈める加工のことをいいます。
作業手順

背面となる板に仕切り板と側面の板をねじで止めていきます。
まず、ねじ止めする位置に印付けをし、皿取り錐を取り付けた電動ドライバーで下穴・皿取り行っていきます。
また、板がズレないようにねじ止めをしていくのはかなり難しい作業ですが、コーナークランプを使うと、しっかり板を固定して綺麗にねじ止めができるようになるためおすすめです。


次に天板と底板も同様にねじで止めていきます。この時しっかり皿取りしていないと、ねじの頭で床が傷ついてしまいますので注意してください。
蝶番の取り付け

最後にドアを取り付けます。
蝶番を取り付けるためには埋め込み用の穴が必要になるため、位置を決めたらボアビットなどを使って穴を開け、ねじでしっかり固定していきましょう。
ボアビットとはドリルビットよりも大きい穴を開けることができる工具の一つで、電動ドライバーに取り付けて使用します。DIYであると便利なアイテムの一つですので、持っておいて損はないですよ。
扉の上下は2mmずつ空く設計にしてあるため、きちんと取り付ければスムーズに開閉することができます。
5.完成

蝶番を取り付けた後は、ドアの開閉がスムーズでかつ傾きがないかを確認しながら微調整を行い、真っ直ぐになるように整えれば完成です。
※微調整機能は蝶番本体についています。
組み立ては1mmのズレを許してしまうと歪みが生じてしまうので、必ず正確に測りながらねじで固定していくようにしましょう。
費用
工具以外で掛かった費用はおよそ15,000円ほどで、ほとんどが木材に掛かった料金です。
結構大型なサイズで目的に合わせて自由に作れたことを考えるとやはり自分で作るのが1番安くて満足いく出来になります。
カスタマイズ

収納したいトイレのサイズなどによって今回紹介した寸法を変えれば、それぞれのご家庭にあった棚が作れますので参考にしていただければと思います。
また、猫が扉を開けないように鍵を取りつけたり、収納スペースの中に棚を作るなどのアレンジをしてみるのもおすすめです。