ブロック塀の目地仕上げのやり方|落とさずきれいに仕上げるコツとタイミング

ブロック塀の目地仕上げのやり方|落とさずきれいに仕上げるコツとタイミング

ブロック塀をDIYで積むとき、「ブロックからモルタルが落ちる」「仕上げの目地切りでうまく整わない」と悩む方は多いものです。

せっかくまっすぐ積んでも、目地の仕上げが雑だと一気に素人っぽい印象になってしまいます。

この記事では、モルタルを落とさずに仕上げる方法やタイミング、目地鏝できれいに整えるコツなどをわかりやすく解説します。

ブロック塀に目地が必要な理由

ブロック積みした門柱の画像

① ブロック同士をしっかり接着し、強度を高める

ブロックの間に入れるモルタル(目地)は、単なる隙間埋めではなく、ブロックを一体化させる“接着剤”の役割を持っています。

モルタル目地があることで、ブロック同士がしっかり固定され、塀全体の強度と安定性が向上します。

もし目地が不十分だと、ブロック同士の密着が弱まり、地震や風圧などの力が加わったときにひび割れや倒壊のリスクが高くなります。

② 雨水の侵入を防ぎ、劣化を防止する

目地は防水の役割も担っています。

ブロックの隙間から雨水が入り込むと、内部の鉄筋が錆びたり、凍結による膨張で割れが発生するおそれがあります。

モルタルでしっかり目地を詰め、表面を滑らかに仕上げることで、水の侵入を防ぎ、耐久性を長持ちさせることができます。

③ 見た目を整え、美しいラインをつくる

ブロック塀の印象を決めるのは、ブロックの並びと目地ラインの美しさです。

同じ幅・深さでそろった目地は、塀全体をまっすぐで引き締まった印象に見せてくれます。

逆に、目地の太さや深さがバラバラだと、どれだけ水平に積んでも“歪んで見える”こともあります。

④ 温度変化による伸縮を吸収する

外構など屋外に設置するブロック塀は、気温や湿度の変化によって微妙に膨張・収縮します。

モルタル目地はその伸縮を吸収し、ブロック本体への負担を和らげる“クッション”のような役割も果たします。

ブロック塀の積み方についてはこちら!

ブロック積みに使用する左官鏝

ブロック積みに使用する左官鏝は、レンガ鏝やブロック鏝などが一般的で、目地には目地鏝を使います。

DIYではあまり高価な鏝を使う必要もありませんので、一通りの作業ができる下記のようなコスパの良いセット品がおすすめですよ。

初心者おすすめセット!

鏝の種類や使い分けについてご興味ある方は下記記事を参考にしてみてください。

目地仕上げのタイミング

ブロック塀の目地は、モルタルが少し硬くなったタイミングで仕上げるのがポイントです。

目安としては、指で押してもほとんどへこまない程度の硬さ。この状態なら、コテを当ててもモルタルが崩れず、きれいに形を整えられます。

ただし、気温や湿度によって硬化のスピードは大きく変わるため、こまめに硬さを確認しながら進めましょう。

ブロックの横にモルタルを落とさず仕上げる方法

①モルタルをやや多めにのせておく

コンクリートブロックの横にモルタルを置く様子

ブロックを積むときに、モルタルが少しはみ出るくらいにしておくと、後で整えやすくなります。

鏝の端にモルタルを乗せ、ブロックの縁に置いていきます。

②乗せたモルタルをブロックに密着させる

モルタルとコンクリートブロックのを密着させるための力の方向を示した画像

鏝にモルタルを乗せたら、鏝の平らな面を使ってブロックの側面に押し当てるように塗りつけていきます。

このとき、モルタルの側面からブロックに向かって、やや斜め下方向に鏝を引くような気持ちで動かすのがコツです。
ただ塗りつけるだけでなく、「押し込むように」動かすことで、モルタルがしっかりブロックに密着します。

モルタルが全体に行き渡ったら、鏝でブロックを軽く「トントン」と叩きます。
この軽い振動によって内部の空気が抜け、モルタルとブロックの密着度がさらに高まります。

※ブロックの高さ調整時にモルタルが落ちる方

ブロックの高さを調整しているときに、横の目地がポロッと落ちてしまうという方も多いでしょう。

これは、ブロックを叩いて高さを合わせる際に目地部分にわずかな隙間ができ、その衝撃でモルタルが外れてしまうことが主な原因です。

対策としては、ブロック同士の隙間をしっかり固定しながら高さを調整することで、モルタルが均一に密着していれば、叩いても衝撃が分散し、目地が落ちにくくなります。

また、モルタルが柔らかすぎる状態での調整も崩れの原因になるため、少し硬めの状態で作業すると安定します。

③はみ出たモルタルをブロックに沿わせて削ぎ取る

はみ出たモルタルをブロックに沿わせて削ぎ取ったあとの目地

ブロックの面にコテを沿わせ、軽く滑らせるように余分なモルタルを取ります。

ブロック表面を汚さないよう、コテを立てすぎないのがコツです。
取ったモルタルは鉄筋が通ったブロックの空洞部分に入れておきましょう。

目地鏝を使った仕上げ方

①モルタルが半乾きになったら作業開始

目地のモルタルが乾き始めた頃の画像

指で押しても跡がつかないくらいが目安であり、何個かブロックを積んでから目地を仕上げるようなサイクルになるかと思います。

晴れてて気温が高いような日は乾くのが早いですので、こまめに様子をみるようにしましょう。

②コテを少し立てて段差をつける

目地鏝を軽く押し込みながら、ブロックとモルタルの間にごく浅い段差を作ります。

これにより目地が締まり、影ができて立体感のある仕上がりになります。

③はみ出たモルタルを削ぎ落とす

はみ出たモルタルを目地鏝で削ぎ落とす様子

目地のモルタルがはみ出てきたら、目地鏝などをブロックに沿わせてモルタルを削ぎ落とします。

④仕上げにコテ跡をならして整える

目地鏝でブロック塀の目地を仕上げる様子の画像

最後に軽くなでるようにしてコテ跡を消す(アマ出し)と、ムラのない美しい仕上がりになります。

きれいに仕上げるためのポイント

ブロック塀の目地は、ちょっとした作業の差で仕上がりが大きく変わります。以下のポイントを意識することで、ムラのない美しい目地が作れます。

⚫︎モルタルを乾かしすぎない

モルタルが固まりすぎると鏝(こて)でならしにくく、ひび割れやムラの原因になります。指で押しても軽くへこむくらいのタイミングで仕上げましょう。

もし、乾きすぎてしまった場合には霧吹きしながら作業すると良いですよ。

⚫︎ブロック表面の粉やカスをその都度拭き取る

モルタルのカスが残ると、乾いたあとに白っぽく汚れが浮いてしまいます。濡れたブラシなどでこまめに拭き取りましょう。

⚫︎強く押しすぎず、軽い力でならす

力を入れすぎるとモルタルがへこんだり、ブロック際が欠けてしまうことがあります。やさしく、滑らかに動かすのがコツです。

⚫︎作業前に道具をきれいにしておく

コテに古いモルタルが残っていると、仕上げ面に線や凹みが出ます。

使う前にきれいにしておくことで、より均一な仕上がりになります。

使用後もしっかり鏝を洗い、錆びないよう拭き取りも行いましょう!

ブロック積みができればDIYの幅が広がる

コンクリートブロック積みができるようになれば、タイルデッキ門柱など、より多くの外構DIYができるようになります。

下記記事では実際に私が作った外構がまとめてありますので、ご興味ある方はそちらもご参照ください。

まとめ

目地仕上げは、ブロック塀の印象を決める大切な工程です。

ブロックを積んだ後から目地にモルタルを詰める方法もありますが、これだと効率が悪く、ブロックも汚れやすいため、ぜひ今回解説したやり方を意識して試してみてください。

モルタルの硬さやタイミング、コテの角度を意識すれば、DIYでも見栄えよく仕上がります。

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