
花壇やフェンスの基礎作りなどでよく使うコンクリートブロック。実は、DIYでも切ったり割ったりすることができます。この記事では、ブロックや平板、レンガなどを初心者の方でも安全に加工する方法をわかりやすく解説します。
切る・割るシーンの具体例

- ブロック塀の控え壁や曲線仕上げ
- 花壇作り
- タイルデッキの下地作り
コンクリートブロックは、外構DIYでとても使い勝手のよい素材で、ブロック塀や花壇、ステップや基礎など、さまざまな場面で活用されます。
ただし、使用場所に応じて切断や加工が必要になることも多いです。
たとえば、花壇をゆるやかな曲線で作りたい場合や、ブロック塀の角を斜めに処理したい場合などは、ブロックを切ったり割ったりして形を整える必要があります。
こうした工具を上手に活用することで、仕上がりの美しさと施工精度がグッと高まります
切るか、割るかの判断ポイント
切るべきケース(精度が必要なとき)

きれいな仕上がりが求められる部分や、寸法通りにぴったり納めたい場面では「切る」ことが推奨されます。
例:タイルの端部、平板のサイズ調整、目立つ場所など。
割るべきケース(スピード重視のとき)

多少のズレや割れが許容される部分では、「割る」ことで作業効率が上がります。
例:埋設ブロックの高さ調整、見えない基礎部分の加工など。
ブロック・平板・レンガを切る方法
ブロックやレンガを切断・加工するには、適切な道具選びが作業の効率と安全性を左右します。
揃えるべき道具
■ ディスクグラインダー

- コンクリート・レンガ・タイルなどの硬い素材の切断に最適
- 砥石の種類を用途に合わせて交換可能
- コンクリート用:ダイヤモンドカッター
- 金属用・木工用は不可(素材に合ったものを選ぶ)
ディスクグラインダーは、刃の種類を変えて使用することで鉄やタイル、コンクリートの切断などが可能となり、研磨作業なども行うことができます。
幅広い用途に対応してくれるため、一台持っておくとDIYでも大活躍してくれます。
コンクリートをカットする場合は、ダイヤモンドカッターなどを使いましょう。
ちなみに画像のようなディスクグラインダーの収納は、フレンチクリートという移動ができる壁掛け収納で、見た目だけではなく使い手勝手もかなり良くなりますよ。
ご興味ある方は下記記事を参考にしてみてください。
■ 墨付け道具

- まっすぐ・正確にカットするためのガイド線の記入に必須
- L型定規や差し金があると、角度や直線がしっかり測れます
ディスクグラインダーで正確なカットを行うには、正確なガイド線が欠かせません。
さしがねなどを当てながら、チョークや鉛筆などで印づけしましょう。
通常のペンでは書きづらい場面でも活躍してくれる「ピカマーカー」という商品もおすすめです。
■ 保護具
- 粉塵を吸い込まないためのマスク
- 飛び石から目を守るゴーグル など
ディスクグラインダーでコンクリートを加工した際、かなりの粉塵や飛び石が発生するためマスクやゴーグルは必ず装着するようにしましょう。
粉塵の詳しい対策方法については、下記記事を参考にしてみてください。
切断の手順(墨付け、切断、仕上げ)
作業の正確さと安全性を高めるために、以下のようなステップで行うのが基本です。
1. 墨付け(ガイドラインを引く)

- 定規とチョークや鉛筆を使ってカットラインを正確に記入
- 両面に印を付けると、裏面からも切りやすくズレ防止に
2. 切断する

- ズレないように足で踏みながらしっかり抑える
- 一気に切断しようとせず、数回に分けて浅く削る
最初に墨付けラインをなぞるように削って浅いラインを作ってあげると、その後ズレずにカットしやすくなります。
また、砥石のサイズが足りずカットし切れなかった場合は、削ったラインにタガネを当ててハンマーで叩いてあげます。
そうすると、削ったライン通りにブロックやレンガが割れてくれます。
3. 仕上げ
- 切断面がギザギザになった場合は、砥石やサンドペーパーでバリ取り
- 必要に応じて、目地側をハンマーとタガネで調整してもOK
より綺麗な状態に仕上げたい場合は、切断面を砥石やタガネ、サンドペーパーなどを使って整えましょう。
ブロック・平板・レンガを割る方法
揃えるべき道具
■ タガネとハンマー
タガネ
切り込み(溝)を入れるための工具で、刃先が鋭く加工されており、ブロックの割りたいラインに沿って軽く叩きながら使います。
石頭ハンマー
タガネを叩くために使用します。重さがあるものを使うと少ない力で割りやすくなります。
割り方の手順(溝を入れる、叩く、整える)
ブロックやレンガをきれいに割るためには、以下のような手順で作業を進めます。
1. 割りたい位置に墨付けをする

鉛筆やチョークでまっすぐなラインを引き、ガイドにします。
2. タガネで浅く溝を入れていく

墨線に沿って数センチ間隔で軽く叩きながら、溝を入れます。表面だけでなく、側面や裏面も軽く溝をつけておくと、割れやすくなります。
溝が浅すぎたりすると目標通りに割れなかったりするため、しっかり溝を入れてあげましょう。
3. 深めに叩いてクラック(ひび)を入れる
表面の溝ができたら、ハンマーでタガネを使ってしっかりとした一撃を与え、ブロック全体にクラックを入れます。
力がしっかり伝わるように躊躇なく叩くことが大事です。
4. 断面を整える
割れた後のバリ(凸凹)や欠けが気になる場合は、タガネで軽く叩いたり、ディスクグラインダーで削ってあげたりしましょう。
割断がうまくいかないときの対処法
コンクリートブロックやレンガなどがうまく割れない、または粉々に砕けてしまう原因として、以下のような点が考えられます。
原因と対策
- タガネの入れ方が浅い/斜めすぎる:
→ 最初にしっかりとV字型の溝を入れ、真上から力をかけて叩くことで割れやすくなります。斜めから叩くと割れが逃げて不安定になります。 - 下地が柔らかい:
→ 土の上などで作業すると衝撃が吸収されてしまい、きれいに割れません。コンクリート床やしっかりした作業台の上に置くのがポイントです。 - 素材の密度が高い/古く劣化している:
→ 特に密度の高いブロックや寒冷地用資材は割れにくいことがあります。その場合、ディスクグラインダーなどでカットする方法に切り替えるのがおすすめです。
まとめ|切る・割る作業をマスターすればDIYの幅が広がる!
コンクリートブロックやレンガ、平板を「切る」「割る」という工程は、外構DIYにおいて避けて通れない作業です。
特に花壇やフェンス、タイルデッキなどの仕上がりにこだわる場合、寸法調整や形状加工の正確さが見た目と強度を大きく左右します。
- ディスクグラインダーを使えば、精密な直線カットが可能で、DIYの仕上がりが格段にアップ。
- タガネとハンマーでも割ることはできますが、慣れが必要です。
最初は難しく感じるかもしれませんが、基本を押さえれば誰でも少しずつコツがつかめてきます。
ぜひ安全対策をしっかりと行いながら、あなたの理想の外構づくりにチャレンジしてみてください!