【ひび割れ・クラック】独立基礎ブロックをDIYで補修する方法を紹介!

目隠しフェンスやウッドデッキ、カーポートなど、外構DIYでよく使われる「独立基礎ブロック」や「束石」ですが、ひび割れ(クラック)が発生してしまうことがあります。
「ちょっとした割れだから大丈夫だろう」と見過ごしていると、最悪の場合、支柱ごと傾いたり、倒壊の危険性もあるため、危険度の見極めや補修などが必要になってきます。

この記事では、独立基礎にひびが入る原因や補修の見極め方、DIYでできる安全な補修方法の例を解説します。

独立基礎ブロックにひび割れができる原因とは?

  • 凍結による膨張(凍害)
  • 地盤の沈下
  • 風圧(強風・台風)
  • 支柱サイズに対して基礎が小さい
  • 冬季の施工
  • 除雪車による雪の押し出し

凍結による膨張(凍害)

冬季に水分を含んだコンクリートが凍結・膨張することで、ひび割れが生じます。特に排水が不十分な場所では凍害が起きやすくなります。
凍害に関する詳しい内容や対策については画像付きで解説しているこちらの記事をご確認いただくと理解しやすいかと思います。

地盤の沈下

基礎の下にある地盤が部分的に沈下すると、基礎に偏った力がかかり、ひび割れ(クラック)の原因になります。特に新築直後の基礎まわりは、埋め戻し土が十分に締まっておらず沈下しやすいため、注意が必要です。

風圧(強風・台風)

強風が繰り返し吹きつけることで支柱が揺れ、基礎部分に微細な負荷が蓄積し、結果としてクラックが入ることがあります。

支柱サイズに対して基礎が小さい

支柱が太く・重いにもかかわらず、それに見合ったサイズの基礎が打たれていない場合、荷重バランスが崩れて基礎に無理がかかります。

冬季の施工

気温が低い中でコンクリートを施工すると、凍結融解作用や乾燥収縮などが原因でクラックを発生させてしまいます。

除雪車による雪の押し出し

積雪地域では、除雪車の押し出す雪の圧力で道路沿いや駐車場に設置された目隠しフェンスなどが押され、基礎が壊れてしまうこともあります。

ひび割れ・クラックの状態を見極めよう

  • クラックの幅が0.3mm以上ある(名刺が入るほどの隙間)
  • クラック部分に水がしみ込んでいる、湿っている
  • クラックが日を追うごとに広がっている
  • 周囲の地盤に沈下や傾きがある

上記項目に該当する場合は、基礎が大きいダメージを受けている可能性があるため早急な対策や、場合によっては専門業者への相談を検討しましょう。
自分で独立フェンスなどを作った方であれば、後に紹介する補修方法を実施できるかと思います。

逆にひび割れの幅が0.3mm以下のものは、ヘアークラックと呼び、緊急性は低いものになります。
とはいえ、放置しているとさらにひび割れが大きくなってしまいますので、なるべく早く補修するようにしましょう。

独立基礎のクラックをDIYで補修する方法

クラックの補修例

クラックの補修方法は色々ありますが、独立基礎ブロックの場合、中の方までヒビが入っている可能性があるため、型枠を作って新たにブロックを形成する方法が手っ取り早く、確実な補修になります。

手順①:周囲の土を掘って作業スペースを確保

基礎ブロックの周囲に土がかぶっている場合は、スコップなどで土を掘り、作業しやすい状態にしておきます。
特に、ブロックの側面や下部にアクセスしやすくなるよう、十分に掘り下げておくのがポイントです。

手順②:独立基礎ブロックを壊す

次に、ひび割れたブロックをタガネとハンマーを使って破壊していきます。
ひびの入った箇所にタガネをあて、ハンマーで叩くことで、ブロックは比較的簡単に割れます。
補修時に大切なのは、「新たに流し込むモルタルやコンクリートと、既存部分がしっかり密着すること」です。
そのため、亀裂の程度に応じて「完全に壊す」か「部分的に壊す」かを判断しましょう。

手順③:型枠を用意し、生コンを流し込む

壊した部分に新しいモルタルや生コンを流し込むための型枠を設置します。
型枠は、流し込んだ材料が流れ出さないように形を保つために必要な工程で、しっかりと固定しておくことが重要です。
上記画像のようにブロックを壊した範囲に応じて、片面のみ型枠を取り付ける場合と、両側を囲う必要がある場合があります。

型枠の準備ができたら、モルタルや生コンを流し込みます。
しっかりと隙間なく充填し、鉄筋や既存ブロックとの接着面を意識して圧をかけるように詰めることで、強度のある補修が可能になります。

手順④:仕上げ作業

モルタルや生コンを流し込んだら、補修の仕上げ作業に入ります。
この工程を丁寧に行うことで、強度の確保美しい仕上がりが実現できます。

具体的には、まず型枠をゴムハンマーなどで叩いていきます。
こうすることで、モルタルや生コンの空洞がなくなって強度も出やすくなります。
特に生コンの場合は、砂利が多く含まれているため空洞ができやすく、この作業を怠ると、型枠を外したときに断面が砂利でボコボコになっている場合があります。

次に独立基礎ブロックと同様の見た目になるように、面引鏝めんびきごてを使って面取りを行います。
面取りすることで、角が崩れたりするのを防いでくれます。
左官鏝には色々な種類がありますが、詳しくは「DIYでよく使う鏝の種類や選び方」などをまとめた下記記事を参考にしてみてください。

手順⑤:完成

流し込んだモルタルや生コンが乾いたら、型枠を外して完成となります。

土間コン作業と違って場所が狭く、型枠も小さいため作業しにくいですが、時間や手間はそこまでかからないので、クラックが生じた際は今回のように基礎を作り直すのも一つの手段となっています。

ヘアークラックの補修

ヘアークラック程度であれば、ひび割れ部分にセメントを塗り込んだり、下記のようなスプレータイプのものを吹きかけてあげたりすると楽に補修できます。

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