
ジグソーは直線・曲線カットができる便利な電動工具ですが、使いこなすにはコツが必要です。この記事では「ジグソーで真っ直ぐ切れない」「切断面が斜めになる」といった悩みの原因と対策を初心者向けにわかりやすく解説します。
ジグソーで真っ直ぐ切れない・断面が斜めになる原因
- ジグソーの角度調整がズレている
- 刃が曲がっている
- 強く押し進めすぎている
- 材料の固定が甘い
- ジグソーの振動でズレる
①ジグソーの角度調整がズレている

ジグソーには角度調整機能がついており、ベースを傾けることで切断面の角度を調整することができます。
つまり、この機能によってベースと刃が直角になっていないと、意図せずに切断面が斜めになってしまいます。
対策
スコヤなどを使ってベースの角度が直角になるように確認・調整します。
また、落下などの強い衝撃でベースがズレてしまうこともありますので、注意しましょう。
②刃が曲がっている

古くなった刃や細い刃は曲がってしまっていることがあります。
刃が曲がった状態でカットしてしまうと、ガイドを使っていても真っ直ぐにカットできなくなってしまい、切断面も斜めになってしまいます。
そのため、スコヤなどの道具を使って刃が真っ直ぐになっているかどうか確認しましょう。
対策
スコヤなどで確認して刃が曲がっているようでしたら、硬めの新しい刃を購入しましょう。
おすすめは”ボッシュのT144DP”という刃で、厚みは1.7mmとジグソーの中では厚い方ですが、その分しっかりとした硬さがあり、切断面もかなり綺麗な直角になりますよ。
③強く押し進めすぎている

材料を切るときにジグソーを強く押し進めすぎると、刃に余計な力がかかり曲がってしまいます。
その結果、切断ラインが曲がったり、断面が斜めになったりする原因になります。
対策
ジグソーは自重やモーターの力で自然に前へ進むので、無理に力を加えず、軽く添えるように使うとよいでしょう。
④材料の固定が甘い
カットする材料がしっかり固定されていないと、切っている途中で材料がズレてしまい、真っ直ぐ切ることができません。
また、材料がしなっている場合もしっかりと固定していないと真っ直ぐ切るのが難しくなります。固定が甘いとカットしているうちにしなり加減が変化したりしてズレの原因になってしまいます。
対策
真っ直ぐ切るためには、安定した作業台やクランプを使って、材料をしっかりと固定することが重要です。しなりを抑えてカットしたい場合にもクランプは有効な手段となっています。
⑤ジグソーの振動でズレる

ジグソーは刃を上下に動かして木材をカットするため、丸ノコなどに比べて振動が強く、材料やガイドがズレやすくなっています。
画像のような定規タイプのガイドを使うと見た目では動いていないように見えても、少しずつズレていることがあります。
対策
材料やガイドはクランプでしっかり固定し、ジグソーを強く押しすぎないようにしましょう。
ガイドも手で抑えるだけだど、気が付かないうちに振動で少しずつズレてしまうため、クランプで固定した方が安心です。
治具で刃を固定する

ジグソーについているベースの下に、上記画像のような自作治具を取り付けることで刃が曲がるの防ぎ、「真っ直ぐなカット」と「直角の切断面」を可能してくれます。

私の場合は刃を取り替えたことと治具を作ることで、一気に精度・安定感が増しました!
作り方

作り方は非常に簡単で、まず最初にベースのサイズに合わせた長方形の木材ベースを用意します。
次に、用意したベースに固定用ボルトを調整するため穴と刃の位置を確認するための穴をボアビットであけます。
ボール盤を使うと正確でより綺麗な穴あけができますよ。
続いて、ジグソーの刃を通すための溝を作れば治具の出来上がりです。
最後に本体のベースを止めていたねじを外し、木材ベースの厚み分を足した別のねじを使って固定すれば完成です。
真っ直ぐ切るための解決策【まとめ】
ジグソーは汎用性の高い便利な工具ですが、刃が曲がりやすい・振動が大きいといった特性から、初めての方には扱いが難しく感じられることも少なくありません。
特に「真っ直ぐ切れない」「切断面が斜めになる」といった悩みは、多くの方がぶつかる壁です。
しかし、今回ご紹介した5つの原因と対策を意識することで、切断精度が改善されますのでぜひ試してみてください。
また、ジグソーをテーブルに固定して使う「ジグソーテーブル」にするのも一つの方法です。
下記の記事で紹介している作り方なら、通常の手持ち使用とテーブル使用を簡単に切り替えることができるので、ぜひ参考にしてみてください。
綺麗な直線カットは丸ノコがおすすめ!

ジグソーには曲線をカットできるという大きなメリットがありますが、「直線をより綺麗に、正確に、スピーディーに切りたい」という方には、やはり丸ノコの使用がおすすめです。
中でもおすすめなのが、マキタの「M565」。
DIY用としてはコストパフォーマンスが非常に高く、パワーも十分なので、直線カットの仕上がりが格段に向上します。
ジグソーでは難しかった長尺材のカットや厚みのある木材の切断も、スムーズに行えるので、「DIY以上の働き」をしてくれる心強い一台となっています。